平成25年度税制改正で注目したい4つの減税案・中小企業関連

政権交代の影響により策定が大幅に遅れていた税制改正大綱ですが、1月24日に与党案がまとまり、それに基づいて1月29日に政府税制改正大綱が閣議決定されました。所得税、相続税などに関して予定通り増税となる一方、企業に所得・雇用の拡大や設備投資、研究開発などを促す減税措置が用意されています。まずは中小企業にとって、もっとも注目しておきたい4つの減税案について取り上げてみます。


交際費課税の特例の拡充

中小企業の交際費の支出による営業活動の促進と、景気回復を後押しするため、中小企業(資本金1億円以下の法人)が支出する800万円以下の交際費を全額損金算入可能とするものです。今までは600万円以下で、なおかつその90%(600万円の場合540万円)までの損金算入しか認められていませんでしたが、これが800万円まで増額され800万円全額損金として処理が可能になります。適用期間は平成25年度末までの1年間。
中小企業に交際費を使ってもらい、それで消費を増やそうということかと思いますが、悪くはないと考えています。現在、赤字の会社でも繰越欠損金という手もありますし、できる限り上手に上限一杯、交際費を使っていただきたいものです。


所得拡大促進税制の創設

これはこのネーミングからでは、その内容がわかりづらいのですが、簡単にいえば給与等支給額を5%以上増加させた場合、増加額の10%、中小企業では20%の税額控除を認めるというものです。
その場合の要件としては以下の(1)、(2)及び(3)とされていますが、詳細はこれから決まっていくものと思われます。
(1) 給与等支給額が基準事業年度の給与等支給額と比較して5%以上増加していること
(2) 給与等支給額が前事業年度の給与等支給額を下回らないこと
(3) 平均給与等支給額が前事業年度の平均給与等支給額を下回らないこと
適用期間は平成27年度末までの3年間。


雇用促進税制の拡充

雇用者の数が増加した場合の法人税額の特別控除について、現在の税額控除限度額を増加雇用者数1人当たり20万円から40万円に引き上げるという内容です。納めなければならない税金の額から要件を満たせば40万円が引けるわけですから侮れません。

この「所得拡大促進税制」と「雇用促進税制」については、これから雇用を拡大しようという会社にとっては大きなメリットが得られるものです。ただし、要件とかが複雑な面もありますから、早めに税理士の方と相談されることをおすすめいたします。


商業・サービス業など活性化税制の創設

中小企業庁の資料では「商業・サービス業・農林水産業活性化税制の創設」となっていますが、長いので少し省略させていただきました。
内容としては、商業・サービス業・農林水産業を営む中小企業等が建物附属設備(1台60万円以上)または器具・備品(1台30万円以上)を取得した場合に、取得価格の30%の特別償却または7%の税額控除を認めるというものです。税額控除の対象法人は、資本金が3,000万円以下の中小企業等に限るとされています。適用期間は平成26年度末までの2年間。
ここ数年のうちに事務所や支店の改装、設備の更新をお考えの方は、消費税が上がる前のこの時期に、この制度の活用も視野に入れて検討されてはいかがでしょうか。

なおこの設備投資は、認定経営革新等支援機関などによる経営改善の指導及び助言を受けて行うことが前提とされています。
経営革新等支援機関とは「中小企業経営力強化支援法」に基づき、中小企業に対して専門性の高い支援事業を行う機関を認定する制度。平成25年2月1日現在1,668機関が認定されています。税理士の方が多く認定されているようですから、顧問の税理士の方にご確認されてみてはいかがでしょうか。また、弊社でご紹介もさせていただきます。

平成25年度税制改正大綱には、この他にもさまざまな減税措置が盛り込まれています。大増税時代を乗り切りためにも、ぜひ正確な情報をいち早く入手していただきたいと思います。


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